心療内科・精神科医 いずみハートクリニック 院長

泉 和秀


ChieArtは波動の良い環境を整えてくれる

私は心療内科医として日々、多くの患者様に向き合っています。
私の治療の目的は、病気が治るだけでなく、その病気をきっかけとして少しでも「本当の自分」に目覚めていただき、幸せな人生を送っていただくことにあります。
その人がどのような人生を歩むのかはその人自身が決めることであり、その人自身の人生の課題です。
ただその人生に少しでも何らかの良いきっかけを与えることができれば幸せなことかなと思っています。

心療内科には大きく分けると、3つの治療方法があります。
ひとつはくすりによる治療、ひとつは環境を整えること、もうひとつは自分自身が変わることです。
くすりによる治療は、どこの病院を受診してもある程度共通しています。
しかし、環境を整えることと自分自身を変えていくことへのアプローチは千差万別であり、どのようなアプローチこそが望ましいのか探究の余地があります。

私がクリニックを開業したのは2008年です。
そのときにまず考えたのは、クリニックの環境作りです。
心に病を持つ患者様の立場に立ち、いつも暗い心の状態にある患者様の気持ちにマッチするような暗い待合室にしようか?
それとも、どこか光が感じられる明るい待合室にしようか?
2つの可能性について迷いましたが、私は後者を選びました。

具体的には、五感に訴えかける安らいだ心をもたらす待合室を目指しました。
味覚と触覚への働きかけはありませんが、耳に対してはヒーリングミュージック、鼻に対してはアロマ系の香り、そして、目に対しては何かいい絵はないだろうかと思ったのです。
まさにそんなときです。
友人がある雑誌の切り抜きを見せてくれて、Chie Artのことを知ったのです。

私は物事を合理的に考える人間だと思いますが、芸術的なものに対する判断は自らの直感に任せています。
「何かこの絵はいい!」と感じ、早速にChieさんの特集雑誌、著作本、版画を購入し、その年の秋には個展に伺って原画をいただきました。
Chieさんにもお会いしましたが、Chie Artの価値に対する確信は深まるばかりで、クリニックにChie Artを飾るだけで良い環境を作り出し、患者様の心の治療にも良い影響を与えるのではないかと思いました。

実際、ある患者様には「このクリニックは待合室から治療が始まっているのではないですか。だって、待合室には先生が考えられた絵や音楽、本などがありますもの」と言われたことがあります。
またある患者様には「いろいろとしんどいことを話そうと思って来たんですが、待合室で待っている間になぜかいいことしか思わなくなって話すことがなくなりました」とか、「ここに来るまではすごく腹が立っていたんですが、待っているうちになくなりました」と言われたことがあります。
さらに、霊的なものを感じられる方々には「普通、クリニックや病院には変なものがたくさんいるんですが、ここのクリニックにはそうしたものは全然いません」と言われたこともあります。
占い師をされている患者様には、「先生、あそこにある絵はエネルギーがあるから、先生の机の前に置くと先生が疲れなくなるよ」と助言いただいたこともあります。
私のクリニックには8作品のChie Artが飾られていますが、そうした絵によって作られた環境は多くの患者様に居心地の良さを与え、心に良い変化をもたらしているようです。

Chie Artによるセラピーは、Chie Artを眺めながら、自分の心を見つめることにあります。
じっと絵を眺められるというのは、それができるというだけで、その人の心の中にその絵と感応し合うだけの「本当の自分」の心が目覚め始めているということではないかと思います。
よって、そうした人はその時点ですでに自らの道を切り拓く力が秘めており、それを持続することさえできれば「本当の自分」に目覚め、自分を変えていくことが可能であると思います。
ただそこまでの心境にまで至らない人であっても、Chie Artによって作られた空間で時間を過ごすだけで、本人も気付かないうちにその環境の影響を受けて、少しずつ心に良い変化をもたらすのではないかと思います。
Chie Artは波動の良い環境を整えてくれる絵であり、眺めることによって人が「本当の自分」に目覚めるきっかけをもたらすそんな絵ではないかと思います。

心療内科・精神科医「いずみハートクリニック」院長
泉 和秀
http://www.izumi-heartclinic.com/